浅草から東武特急「スペーシア」で約2時間、更に鬼怒川温泉駅からバスに揺られること1時間半。
標高1300~1400mという高地に位置し、原生林に囲まれた、「関東最後の秘湯」とも言われる奥鬼怒温泉郷。
日光国立公園内にあることから、玄関口となる女夫渕より先は一般車両通行禁止という特異な環境が、独特の秘境ムードを醸し出しています。
そんな奥鬼怒に点在する4つの温泉宿の中で、最も規模が大きく、硫黄泉をはじめとした白濁の湯で人気なのが、この「加仁湯」。
時には野生の鹿も現れるという緑豊かで急峻な山肌を見上げる、渓流沿いの趣ある混浴露天風呂。。。
手付かずの大自然に包まれて、温泉らしい硫黄の香りがゆらりと舞い上がる、白い湯船に身を委ねる至福のひととき。
訪れたのは、9月初旬。
いつ雨が降ってもおかしくないような天候につき、迷わず送迎バスに乗り込んで、揺られること約20分。
加仁湯の象徴的な外観が現れます。
正面玄関の両脇、まるで宿を守る衛兵のように、威厳ある存在感を放つ巨大提灯が印象的です。
しっかし、この提灯、間近に見ると相当デカいです。
高さ1.5m以上はありそう。
館内に入ってまず目に付くのが、動物のはく製だらけの囲炉裏端。
座布団の代わりに熊の毛皮敷とは、、、
マタギの部屋ですか、ここは。。。
長い廊下を歩いて向かう先は、混浴露天風呂。
宿には昼近くに到着していたので、まだ他の客も少ないはず。。。
今のうちにお風呂の写真を撮らねば。
アジがあるんだか無いんだか、ビミョーな露天風呂の看板。。。
ひと気のない脱衣場の奥を覗いてみると、、、
お、誰もいないぞっ!
ってことで、今のうちに撮れるだけ写真撮りましょう。
う~ん、イイ感じで、青味かかった白濁の湯。
これぞ、温泉って感じですねぇ。
アングルによって、かなり色合いが違って見えます。
湯船の先には、一筋の小さな滝が流れています。
更に上を見上げると、急峻な岩肌が緑の間に顔を出しています。
一部には、「柱状節理」といって、岩石中に発達した連続する柱状の割れ目が見られます。
一方、180度振り返ってみると、これまた、何とも趣のある佇まい。
加仁湯温泉の看板風呂とも言える混浴露天風呂、「第三露天風呂」です。
湯小屋の屋根を支える古木の自然な造形美がとても情緒的です。
成分表示の看板には「含硫黄」の文字が。
硫黄くさい温泉が大好きな私としては、もう堪りません。
とは言っても、草津温泉のようなコテコテの硫黄臭さではないので、ご安心を。
こちらは女性専用の第一露天風呂。
連れに頼んで写真だけ撮ってきてもらいました。
綺麗な乳白色のお湯は、肌がツルツルになると評判で、美人の湯としても知られています。
露天風呂の周囲に目を向けると、雄大な自然のダイナミズムに圧倒されます。
眼下には、鬼怒川源流のせせらぎが、清々しい癒しのBGMを奏でます。
Pen (ペン) 「特集:ひとり、籠(こも)る宿。」〈2020年3/1号〉 [雑誌]
じゃらんムックシリーズ クチコミ90点以上! 泊まって良かった宿 2020-2021 関東・東北版 (じゃらんムックシリーズ じゃらん特別号)
じゃらんムックシリーズ クチコミ90点以上! 泊まって良かった宿 2020-2021 西日本版 (じゃらんムックシリーズ じゃらん特別号)
CREA 2020年2・3月合併号 (だから、ひとり温泉。)
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